新年号「令和」の時代、今こそ「日本の原点とは何か」を日本人自身が問いかけ、その原点を基盤に揺るがない新時代を構築する時代、即ち『日本の原点を見つめ未来を創る』時代が到来している。日本の建国は第一代・神武天皇の橿原宮での即位に始まる。その神武天皇即位の際に、重責を担ったのが天日鷲命を祖神とする阿波忌部族であった。天日鷲命の別名こそは天加奈止美命(天金鳥命)、神武東征の窮地を救った「金鵄」であり、それは神武即位の象徴として国史絵画等に描かれている。橿原市の市章や橿原神宮にも、その故事にちなんで「金鵄」をモチーフとするお守りがある。近鉄大和八木駅前には、金鵄像が立つ。また、橿原市は1962年に建国文化都市宣言も行っている。

神武天皇と金鵄像(奈良市)
 阿波忌部族は、日本の建国に大きく関わってきたが故に、歴代天皇の践祚大嘗祭で大嘗宮の悠紀・主基殿に供える麁服(あらたえ)という麻織物を調進してきた。この麁服は、初代・神武天皇より始まる大王霊(天皇霊)を宿す神衣であり、令和元年11月14、15日に執り行われる大嘗祭でも古来からの慣習に則り阿波忌部の直系が調進する予定となっている。徳島ではNPOあらたえ(美馬市)・阿波忌部麁服調進協議会(吉野川市)が設立され、着々と準備が進められている。その神話故事にちなみ、大嘗祭の前、日本建国の原点となる記念すべき建国の地・橿原神宮で天皇霊の御魂に奉納演奏を行い、新時代における世界の平和、日本国民の幸福と安寧、日本創生を祈念するために令和の時代に捧げる橿原神宮奉納演奏を行う。

○日 時: 令和元年(2019年)6月16日(日曜日) 13:30~14:00
○場 所: 橿原神宮土間殿(奈良県橿原市久米町934)
○主 催: 一般社団法人 忌部文化研究所
○共 催: 奈良徳島県人会
○問合せ: 事務局 TEL 0883-36-1147
○内 容: 奉納演奏(1) 篠笛演奏家 阿部 一成
奉納演奏(2) NPO法人 太鼓の楽校
「日本創生」の書奉納 書道家 吉野 美苑



NPO法人 太鼓の楽校

●阿波忌部の里、吉野川市川島町に拠点を置く太鼓の楽校は、和太鼓の響きを通じて、和太鼓の素晴らしさや日本の心をより多くの方々に伝えていくことを目的に2012年に設立。太鼓の楽校は、その活動グループである和太鼓集団「太鼓一家」をサポートし、福祉や教育などの様々な場で、和太鼓を見て、触れて、感じることができるような体験の場作り。年齢・性別・障がいの有無を越えて、さまざまな人が和太鼓を通じて郷土芸能を楽しんでいただけるような環境作りをめざしている。県内外を問わず、各種イベントにて年間60回以上の演奏活動の他、講師の派遣やワークショップの開催、指導者の育成などを行っている。理事長である中西渉氏は、第9回とくしま芸術文化奨励賞を受賞。

2014年 第16回日本太鼓全国障害者大会出場
2016年 アメリカ合衆国ワシントン大聖堂、ワシントン桜祭りで演奏
2018年6月 イタリア共和国デーレセプション(イタリア大使館)で演奏
2018年11月 イタリア・トリノ Japan week 2018 で演奏
2020年 東京パラリンピック開会式で障がい者による太鼓演奏を実現するプロジェクトを全国に展開中

※太鼓の楽校の法被 - 阿波忌部の職責にちなんで麻の葉を文様としています。
※太鼓の楽校の法被 - 阿波忌部が作る麻布を染めるためにはじめられた藍染を使用します。

篠笛演奏家 阿部一成

●太鼓芸能集団「鼓童」に14年間在籍。独立後、故郷の愛媛県新居浜市を拠点に国内外で演奏活動を展開。ソロキャリア10年目を迎える2019年には、ニューアルバム『遥かなる風』をリリース。新居浜では篠笛スタジオを主宰。これまで世界32ヵ国で演奏。徳島での忌部関連イベントでも演奏している。



書道家 吉野美苑 (衣装・デザイン-時広 真吾)

●日々自己研鑽に励む傍ら日本文化としての書道を海外に拡める活動を行う。2016年には賀川豊彦先生の精神のもと「世界平和」「人類友愛」を訴える書「愛」をワシントン国立大聖堂にて奉納。翌年阿波一宮大麻比古神社、神山町上一宮大粟神社など県内外の神社に書を奉納。昨年は駐日イタリア大使館建国記念アースデイにて日伊友好を祈念して「和」を、イタリアトリノジャパンウィーク2018にて「愛」「夢」を揮毫。レイジヨ劇場に寄贈。また藍墨による作品制作にも取り組み意欲的に県内外へと発信している。

<阿波忌部とは何者か>

●阿波忌部は天日鷲命を祖神とし、吉野川流域の粟国(阿波国)を拓きました。阿波勢力(後の阿波忌部族)は、ヤマト王権の成立に大きな影響を与え、日本各地へ進出して産業の基盤となる麻や榖を植え、農業・養蚕・織物・製紙・建築・漁業などの技術を伝えました。阿波忌部が麻を植えた地は「麻植郡」(吉野川市)と呼ばれました。