11月10日、つるぎ町貞光の家賀集落で学習会が開催された。家賀は剣山系を代表する傾斜地集落で対岸より見れば天空のソラ世界が広がりを眺めることができる。現在、標高500mの古城家の畑地でソラの藍プロジェクトが進行中である。その家賀は忌部の正統の神々が住まわれたとの伝を残す。そこに、会員の枋谷さんを主とする家賀再生プロジェクトのメンバー一同が接待を、現地ガイドを脇町の石田氏が担当、元地域農林経済学会の野田靖之氏が解説して徳島市の内野設計や東京工業大学環境・社会理工学院建築学系教授の塚本由晴や東洋大学理工学部建築学科准教授の伊藤暁さんらが忌部の集落・建築設計を現地で学んだ。


家賀の古民家、古城家の囲炉裏を囲んで


 夕刻は、徳島市の喫茶「ひーこ」にて、忌部文化研究会会長の林博章が、剣山系の世界農業遺産と題して、世界農業遺産へ登録運動を始めた動機、剣山系の世界農業遺産の要点、農業技術、習俗、思想を解説。その後の話し合いで、剣山系の集落設計や建築思想は、気候変動と天災に喘ぐ日本に大きなヒントを与えることになる。恐らくは日本の未来像が家賀にあるということで一致。今後の展開を模索することが決まった。


喫茶「ひーこ」での学習会