霊峰剣山(1,955m)は、近世における忌部修験道の行場であった。修験道者は、旧麻植郡であった木屋平村から剣山の登頂を目指した。剣神社の宮司である松村氏の紹介でメンバーが修験道を経験するという1泊2日の剣山先達修行-剣山本宮奥かけ神幸祭に参加した。まさしく「忌部文化」を体験する修行となった。その一端を通信で紹介し、忌部文化研究所が設立すれば、貴重な剣山系の「忌部文化」の意義や文化を継承するために、ツアーやガイドブック、ビデオ等を制作したいと考えている。全国の方々に応援していただきたい。なお、本行程には、この貴重な山岳文化を放映しようと企画したNHKの「新日本風土記」の撮影隊が参加した。7月末にBSで放映される予定。

《初日-5月3日(土)剣山の表参道の一の森(1,879m)~「鶴の舞」の行場まで》


一の森を出発し、剣山山頂を目指した。途中で殉難碑があり
剣山で亡くなった方に追悼の祈りを捧げた。
忌部修験道は祈りの旅でもある

剣山本宮劔神社の末社「二之森神社」(祭神・宇賀魂命)
で祝詞を奏上する



標高約1,900m、剣山の山頂付近に到着する
宝蔵石の前に「剣山本宮宝蔵石神社」がある。そこに山開きを
している間、劔山本宮劔神社の御神体を奉置する



いよいよ、忌部修験道の行場へ降りてゆく
険しい急坂が修験道者の行く手に立ちはだかる



まず、鎖りの行場に挑戦する。集中力を
上げ、六根清浄を唱えながら登っていく

登り終えれば、ロープを伝いながら
急坂を下りてゆく



剣山本宮劔神社の末社「両劔神社」に辿り付く

剣山本宮劔神社の末社「三十五社」で祝詞を奏上する



この岩場も一周回る修行を行う

胎内くぐりの行場を体験する
誰も助けることはできない
すべて自力で登り切る



蟻の塔わたりの行場。この滑りやすい岩塔の周囲を一周する



初日最後の行場に向かう。道があるのか不明な急峻な
山道を登ると「千筋の手水鉢」の行場に辿り着く

「鶴の舞」の行場。この巨巌の周囲を一周する。精も根も尽き
果てた一日となった。祈りと集中力がすべての修行の原点となる