『日鷲神社』がつなぐ徳島と福島との架け橋

○南相馬市の小高地区には、天日鷲命を祭神とする『日鷲神社』が祀られている。その祭神である天日鷲命は、徳島を拓き日本各地に麻・榖を植え多様な農産業を伝えた阿波忌部族の祖神であった。東日本大震災以来、阿波藍を通じた交流事業が生まれている。その阿波藍は、ジャバンブルーと称されるが、元来阿波忌部が作る荒妙(麻織物)を染めるために始まったと伝えられる。

○阿波忌部は黒潮ルートで房総半島に上陸し、関東の農産業の基盤を作ってきた。千葉県館山市「安房神社」、勝浦市「遠見岬神社」、東京都の「神田明神」「浅草鷲神社」、茨城県結城市「大桑神社」、栃木県小山市「安房神社」などはその歴史を伝えている。その精神は平和・共存共栄であった。調査の結果、福島県にも阿波忌部の足跡が白河を越え、郡山市や田村市、田村町、南会津町に残されていた。

○現在、福島県とのゆかりで徳島では板東俘虜収容所でのドイツ人俘虜との奇跡の交流(ベートーベンの交響曲第九番)が、世界記憶遺産に認定されようとしている。南相馬市と徳島県との関わり、絆を深めるための講演会である。

○講演会の当日に「日鷲神社」を訪問、その他、浮き舟ふれあい広場で交流記念講演会を開催、猛暑の中、会場は約60人の満員となった。

○日 時: 7月15日(日曜日) 16:00~17:30
○会 場: 南相馬市小高区「浮き舟ふれあい広場」(小高区商工会館施設)
○講 師: 忌部文化研究会 会長 林 博章、 ルアフ 代表 林 広、 あさかげ亭 元木 利幸、 その他
○参加者: 約60名