新時代を告げる “令和の時代に捧ぐ「樫原神社」奉納演奏”

 令和の時代に突入した初日、5月1日、阿波市土成町の神武天皇ゆかりの「樫原神社」で令和の時代に捧ぐ奉納演奏が行われ、小雨が降りしきる中、樫原神社の総代会が参列、氏子や町内外より約150名が参集し、厳かに新時代の日本創生、世界平和を祈願する奉納が行われた。


○日 時: 令和元年5月1日(水曜日) 11:00~11:30
○場 所: 樫原神社の拝殿その他 徳島県阿波市土成町土成山ノ本41
○主 催: 一般社団法人忌部文化研究所
○内 容: 奉納演奏(1) 篠笛演奏家 阿部 一成
奉納演奏(2) NPO法人 太鼓の楽校
「神倭伊波礼毘古」 の奉納 書道家 吉野 美苑

奉納演奏に先立って読み上げられた開催趣旨は次の通り

私たち、一般社団法人忌部文化研究所は、平成30年4月に、阿波徳島や日本の建国に大きな役割を果たした阿波忌部族の研究と啓発・提言、人材の育成による徳島の発展や日本創生、ひいては世界平和の実現を目的に「日本の原点を見つめ未来を創る」との基本理念のもと発足するに至りました。
本日の“令和”の時代に捧ぐ「樫原神社」奉納演奏は、今から述べる趣旨により企画開催するに至りました。本日より始まる「令和」の時代は、「日本の原点とは何か」を日本人自身が問いかけ、その原点を基盤に揺るがない新時代を構築する時代、即ち『日本の原点を見つめ未来を創る』時代の幕開けであります。日本の原点を見つめる時、日本の建国は初代・神武天皇の橿原宮(橿原神宮)での即位に始まります。その神武天皇即位の折、重責を担ったのが天日鷲命を祖神とする阿波忌部族でありました。この天日鷲命の別名こそは、天加奈止美命(天金鳥命)、神武東征の窮地を救った「金鵄」であり、それは神武天皇即位の象徴として国史絵画等に描かれています。
その阿波忌部族は、日本の建国に大きく関わってきたが故に、歴代天皇の践祚大嘗祭で大嘗宮の悠紀・主基殿に供える麁服(あらたえ)という麻織物を調進してきました。この麁服は、初代・神武天皇より始まる大王霊(天皇霊)を宿す神衣であり、令和元年11月14、15日に執り行われる大嘗祭でも古来からの慣習に則り阿波忌部の直系が調進する予定となっています。現在、徳島では美馬市にNPOあらたえ、吉野川市に阿波忌部麁服調進協議会が設立され、着々と準備が進められています。
その阿波忌部族の勢力圏となる吉野川南岸部をすべて見下ろす地に建つのが神武が即位した「橿原神宮」の元社と囁かれる阿波市土成町樫原の「樫原神社」であり、祭神は神武の元名・神倭伊波礼毘古命で、菊の十六紋を神紋としています。当地は阿波国造家となった阿波忌部族の粟凡直、土御門上皇ゆかりの聖地、室町期に阿波国を治めた細川氏の居城であった秋月城のある古代からの霊地でもありました。
そこで、新元号・令和が始まる記念すべき本日、5月1日に、「樫原神社」の霊地で初代神武天皇に始まる御魂に奉納演奏を行い、令和の時代における徳島県の発展、日本国民の幸福と安寧と日本創生、そして日本より発信する世界の平和を実現するという深い思いをもち、祝詞奏上の後、阿部一成氏の横笛の奉納演奏、続いて太鼓の楽校による太鼓の奉納演奏、並びに書の奉納を行います。参列の皆様方、共に祈りをよろしくお願い申し上げます。